1ヶ月後、海斗は石田さんとまた飲んだ。
「通知、ほとんど切りました」
「どうだった?」
「最初の3日間は、なんだか、落ち着きませんでした。でも、慣れました」
「それが普通。禁断症状みたいなもんだから」
海斗はビールを飲んだ。
「あと、実家に久しぶりに電話しました。SNSでいいねするのを、やめて」
「なんて言われた?」
「"急にどうしたの?"って驚かれました」
石田さんは笑った。
「でも嬉しそうでしたよ、声が」
海斗はスマホを見た。フォロワー、800人のまま。数字は変わっていない。
「フォロワーの数は、変わってないんですけどね」
「数はそのままでいいと思うよ。量と質は、また別の話だから」
海斗は頷いた。
「通信費の金額は、そんなに変わってないです。オプション解約した分、少し安くなったけど」
「でも…」
「中身が、変わった気がします」