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第四章

猫の話

「思考が現実化するって——本当に難しいんですね」と私は言った。

「難しいというより」と彼女は言ってから、止まった。

言葉を探しているようだった。 長い間、探していた。

「難しいというより——」と彼女はもう一度言った。でもまた止まった。

私たちはしばらく、二人でぐるぐるしていた。 難しい。体感。知識。ネフェルウ。引き寄せ。怖さ。

うまくつながらなかった。

窓の外の音楽がやんでいた。

「あの」と私は言った。

「はい」

「猫って、捨てられた仔犬を育てることがあるじゃないですか」

彼女が私を見た。

「自然界に、そういう話が山ほどあって。猫が捨て犬を育てていたら、乳が出るようになったとか。犬がリスを育てるとか。理由とか、見返りとか、そういうの関係なく——目の前に小さいものがいるから、体が勝手に動いて」

言いながら、自分でも何が言いたいのかよくわからなかった。

「それって」と私は続けた。 「知識とか関係ないですよね。考える前に、もう動いてる」

彼女が、黙った。

少し長い沈黙だった。

窓の外で、誰かが洗濯物を取り込む音がした。夜なのに、と思った。

「そうですね」と彼女はやがて言った。

それだけだった。 でもその「そうですね」の中に、何かが入っていた。 何かが、静かに、入っていた。


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