「未来は固定されていないんですよね」と私は言った。
「固定されていない」
「だったら」
「だったら」と彼女は繰り返した。
「一人ひとりが——本当に本当に、隣の人と笑いたいと思えば」
「集合的な願いが、現実を作る」
「最初からずっと、そういう仕組みだった」
私は窓の外の灯りを見た。 いくつかの窓に、光がついていた。 誰かが、それぞれの夜を過ごしている。
「わたしが見てきた終末の未来も」と彼女は言った。「わたしのフィルターを通したものだった。不安と恐怖を積み重ねてきた、わたし自身の」
「じゃあ、本当の未来は」
「あなたが、これから感じるものの中にある」