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第六章

通知を切る

日曜の朝、文香はスマホの設定を開いた。

SNSの通知を、ほとんど切った。

メッセージアプリだけ残した。

引き出しから、人間ドックの案内を取り出した。日付は、もう過ぎていた。

新しい日程で、予約を取り直した。

母親との約束の時間、文香は駅前で待った。

母親は少し早く着いていた。

「久しぶりね」

「久しぶり!」

特別なことは何も話さなかった。近況と、昔話と、他愛のないことだけだった。

でも、文香は途中、何度もスマホを見そうになる自分に気づいた。

見なかった。

代わりに、母親の話を、きちんと最後まで聞いた。


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