「消費寄託」 意味が分からなかった。
だから、スマートフォンで意味を調べた。
説明を、誠は何度か読み返した。 読み返すたびに、同じところで引っかかった。 引っかかっているのは言葉の難しさではなかった。 書いてあることは、驚くほど単純だった。
銀行に金を預けると、その金の所有権は、銀行に移る。
誠が持っているのは、金そのものではない。 同じ額を返却してもらう権利のほうだったのだ。
つまり、誠は、お金を預けているのではなかった。 銀行へ貸していたのだ。
十七年間、この銀行に、無担保で。
第二章
「消費寄託」 意味が分からなかった。
だから、スマートフォンで意味を調べた。
説明を、誠は何度か読み返した。 読み返すたびに、同じところで引っかかった。 引っかかっているのは言葉の難しさではなかった。 書いてあることは、驚くほど単純だった。
銀行に金を預けると、その金の所有権は、銀行に移る。
誠が持っているのは、金そのものではない。 同じ額を返却してもらう権利のほうだったのだ。
つまり、誠は、お金を預けているのではなかった。 銀行へ貸していたのだ。
十七年間、この銀行に、無担保で。