五十音 百 · Contemporary Fiction · Mystery · Social · 2026

濁点島

生年月日が同じ、小原志乃が三人いた。
違うのは、たった一つの点だけだった。
消される前に、全部読みたい。

Chapters

プロローグ

三人目の小原さん

その日、橘ハヅキは牛丼を三杯食べた。

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第一章

名寄せのハヅキ

橘ハヅキには、生まれつきの敵がいた。自分の名前である。

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第二章

縦に読め

「縦に読め、って何ですか」

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第三章

ぱが先だった

「あんた、『は』は、昔から『は』だったと思ってるか」

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第四章

減っていく島

会社に戻ったとき、時計は夜の九時を回っていた。

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第五章

九十九の箱

始発で、二時間かかった。駅を降りると、田んぼしかなかった。

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第六章

合成された名前

会社に着いたのは、夕方だった。

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第七章

三日

一日目。三人と、途中から甲賀が加わって、四人になった。

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第八章

一万二千人のうちの、九人

三日目。ハヅキは、朝の六時に会社に来た。

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第九章

縦にすると、揃う

画面の中に、名前が並んでいた。縦に。

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第十章

甲賀という読み

会議は、翌日の午後三時に決まった。

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第十一章

北緯零度、東経零度

会議室に戻ったのは、二時五十五分だった。

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第十二章

三つ目

ハヅキは、ホワイトボードに書いた。

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第十三章

〇と、・

三日後。回答は、来なかった。

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第十四章

判定不能

回答が来たのは、十四日目の朝だった。

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エピローグ

三人目の小原さん

一年後。システムの改修が終わった日、ハヅキは、最後の作業をした。

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